息子の決断

久しぶりに家族の「食事会」が開催された。

久しぶりといっても、どうも僕が出張が多かった頃には
結構頻繁に外食に出かけていたようである。





今日は和食にした。無論、僕の意見ではない。
石畳をちょこちょこ渡り、ほの暗い個室に案内される。
結構乱暴な仲居さんに、放り投げられるようにおしぼりを渡される。




おっとしまった。カメラを忘れた。
だから今日は料理の写真はない。
それどころか。食事の途中で「息子」が重大発言をして、食事会を混乱に陥れたのだ。




「僕は美容師になるからね」何故に美容師?
お前は美容院というところに行ったことがないはずだ。
いや、理容師とは違うのか?とはちゃんと確認して美容師なのだ。







奴は、つい先日まで「役者」志望だったはずだ。
そのために演劇部に入部したのに。
不要になったので、演劇部も止めるそうだ。




決意がかたいというより、ただの優柔不断ではないのか?




2年生を迎えるにあたって、そろそろ受験のことなど話題になるのだろう。
受験のプレッシャーに負けて、美容師養成学校などというのを持ち出したのはミエミエである。
「勉強したくない」という想いは、何をかいいだすものか。
いや、美容師がいけないというのではない。
だが、美容師の仕事をまったく観たこともない奴が「美容師になりたい」というのは作り話と思わざるを得ない。




普通に「勤め人」になってほしいなどととは思わないが、逃げるのはやめてくれ。
高校の2年間、大学の4年間、しっかり色々経験し、人の意見を聞き、自分でしっかり考えて決めるのも遅くない。
そのための、大学4年間である。


ふぅ、親としては頭が痛いものである。