ビジネスネーム

一緒に仕事をしている、某一流企業の研究部の大橋さんは
「あの16日から、私事ですが、休みを取っているので、今週と来週でデータのやり取りを済ませたいのです」
「ええ、来年から出勤になるので、サンプルは来年でいいです」

とまあ、書けばなんでもないことだが、随分と、うれしそうに16日から休みであると強調する。
ま、バケーションならうれしいのだろうが、ちと怪しい。


打ち合わせも終わり、帰りの廊下で「ご旅行ですか?」とカマをかけてみた。


ほたったらね、しゃべるは、しゃべるは、どうも話を総合すると「旅行は新婚旅行らしい」そりゃ、うれしそうだわな
特別休暇は5日間で、後は有給と年末休暇を消化するらしい。
実は、既に籍は入っているのだが、仕事上の名前は大橋のままいくらしい(ビジネスネームといい、僕の友人にも何人かいる)





打ち合わせ以上に喋り倒して、では、お気を付けてと別れた。



研究者の結婚は難しい。男もだが女性はもっと難しい。
時間の制限がないのが研究開発で、家庭生活にしわ寄せがいく。
それが奥さんならなおさらである。


一流の研究者たらんとすれば、家事がおろそかになること必須である。
まあ、バランスの問題もあり、うまくこなしている女性もいるが、不満は常に研究への不満であろう。
(旦那への不満は、世の奥様の常である)



まま、喜ばしいことである、この勢いで、我々の紹介した材料を採用してくれれば良いのだけれど。